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2007年3月

2007年3月12日 (月)

ジャンル「文化部もの」について

 ここ何日かで積んでいた『涼宮ハルヒ』シリーズを全部読み終えました。

 面白いですね、ハマリました。

 と言うと個人的にはかなり嘘くさく聞こえるんですがどうですか?
 感想を手抜きに述べると、読めば読むほどハルヒが鳥坂先輩に見えてくるなぁ、と思ったら『憤慨』に至り展開までなぞりだしてきやがったな、じゃあきっとみくるを卒業させるさせないで校長辺りと揉めるんだろうな、というところですね。あとは『分裂』を待つばかりです。

 ところで、「文化部もの」を少年向けに盛り上げようとすると、結局は『究極超人あ~る』に似てきてしまうのが今後の課題なんではないかと思います。運動部は日頃の練習からして派手なアクションなりなんなりが期待できるんですが、文化部って基本活動してないんですよね。にわかに活動が始まる大会前でもひたすら座って作業、とか見た目地味だし。
 だから活動内容とは違う面で事件を起こさないといけないのが辛いところですね(『ハルヒ』では活動内容自体を曖昧にして幅をとれるようにしてますが)。少女マンガとかなら活動を通しての心の成長を描くことができるんですが……。少年向けだと難しいですよね、「外へ外へ」が基本姿勢なんで(一方文化部は普通なら「内へ内へ」だから、ここに少年向けの文化部ものにギャグが多い理由がある気がします)。
 
 なんか中途半端な感じですがこんなもんで。部の特性をきちんと生かした少年向け文化部作品を作るのは難しい、ってことですね。……島本和彦ならできるかも(ギャグだろうけど)。

2007年3月 1日 (木)

ライトノベルについて

 ライトノベルって化政文学に似てると思うんですよ。内容的にも形式的にも社会的にも。
 化政文学って内容は通俗的で、古典のパロディとか言葉遊びの要素があったし、形式は文+挿絵。しかも『南総里見八犬伝』とかは社会現象になって、メディアミックスされて浮世絵の題材になったり双六になったり人形になったり。今で言えばマンガになってゲームになってフィギュアになるようなもんですよ(マンガというよりは二次創作イラストのほうが近いかな。いずれにせよ萌え絵で描かれたものでしょうね)。
 ところで、化政文学は内容によって黄表紙とか人情本とか細かく分類されているんですが、ライトノベルはそうなってないですよね。もう「ライトノベル」っていう括りだけだと大雑把すぎるような気がして、そろそろ作品を内容ごとにまとめる新しい名前ができてもいいんじゃないかと思います。それともジャンル(ファンタジーとか)がそれに当たるんでしょうか。でも独立した一般的な単語として使えるような名前ができれば便利だと思います(例えば人情本はジャンルで言うと「恋愛もの」)。ただファンタジー、とか言うとライトノベル以外のものと区別できないんで。
 さて、新しい名前ができないと今はただ「不便」ってだけですむんですが、これから後はどうでしょう。例えば今の時代が歴史の教科書に載るようなとき。オタク文化っていうのは、どう考えてもこの時代(今で言う「現代」)の「文化」の項に(現代文化の全てとしてではなくても)書かれます。で、その中の「文学」の項ではライトノベルが取り上げられるはずです。
 ところで、ライトノベルというのは、文学をオタク文化に関連付けるために既存の文学ジャンル(ファンタジーなど)を切り取った枠組みのことを言うんだと思います。簡単に言うと、ライトノベルはオタク文化の中の文学担当、オタク的文学だということです(多分読者はオタクだけではないと思うし、こう言うとなんか違うような気もするんですが、大きく逸脱してるわけでもないと思います。今はオタクというカテゴリー自体が曖昧になってきているし)。
 またその一方で、ライトノベルは大衆小説のカテゴリーでもあります。つまり「ライトノベル」内部の分類化ができないと、学問的(教科書的)に「ライトノベル」は大衆小説の特異な1カテゴリーとして片付けられてしまう可能性があるわけです。逆に言うと、分類化ができれば純文学、大衆小説などとは違う新しい文学体系が生まれると思うんです。取り扱う分野の幅広さからするとそれが一番落ち着くんですが。

 というわけで、ちょっと前半と後半のつながりが悪い気もしますがライトノベルについて考えてみました。ところで、古い大衆小説って挿絵があったりしてライトノベルに近いかもしれません。化政文学―大衆小説―ライトノベルっていう見方もできるのかな。そういえば分類に関して言うと、大衆小説って推理小説とか歴史小説とかジャンルで分けるけど、純文学は自然主義とか白樺派とか派閥で分けてる。意外とレーベル単位で「電撃系」とか「スニーカー系」とか分類されるかも。

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